建設発生土を武器にする実務完全ガイド〜4種区分や搬出先計画・再利用まで徹底活用法

くらし

建設発生土の判断を「何となく経験値」で流していると、処分費の膨張、ダンプ待機による工期ロス、盛土リスクの見落としという形で、静かに現場の利益が削られていきます。しかも熱海以降、搬出先計画制度や500m3基準、建設発生土情報交換システムなどルールとツールが一気に増え、知らないままの運用ミスが、そのまま信用リスクに直結する状態になっています。

本記事は、建設発生土とは何かという基本から、残土・一般残土・建設汚泥との違い、第1種〜第4種建設発生土の種類と利用基準、コーン指数や含水比を使った土質判定、m3とt換算、ストックヤードや残土処分場の選び方までを、現場でそのまま使えるレベルで整理します。あわせて、資源有効利用促進法や搬出先計画制度、建設発生土情報交換システム(コブリスプラス)の実務フロー、土質改良土や工事間利用によるCO2削減とJASRA等のデータの読み方も、現場代理人と受入事業者の視点で一気につなぎます。

さらに、受入基準を満たせず門前払いになる典型パターンや、「自由処分」「建築残土」といったあいまいな言葉が招くトラブル、建設発生土への真面目な取り組みを自社サイトやポータルでどう見せれば発注者に選ばれるかまで踏み込みます。建設発生土を「怖いコスト」から「武器」へ変えたい方にとって、本記事を読まないこと自体が、目に見えない損失になります。

  1. 建設発生土とは何者か?残土や建設汚泥との「線引き」をまず整理する
    1. 建設発生土と残土・一般残土・建設汚泥の本質的な違いを徹底解剖!
    2. 建設発生土は廃棄物なのか資源なのか?グレーゾーンの裏側を暴く
    3. 「建築残土」や「発生土」など現場で飛び交う用語に潜む誤解
  2. 第1種から第4種建設発生土と泥土を現場感覚で見分ける極意
    1. 建設発生土の種類や区分表だけに頼らない、土質判定のリアルな視点
    2. コーン指数と含水比・粒度が再利用と処分の分かれ道!現場で役立つ使い分け術
    3. 「第3種と第4種建設発生土」のボーダーラインで混乱しやすいトラブル回避策
  3. 法律と制度の狙いをひも解く!建設発生土から資源有効利用促進法そして搬出先計画制度まで
    1. 建設発生土と資源有効利用促進法、それに建設リサイクル政策をつなぐポイント
    2. 搬出先計画制度と500m³基準が登場!建設発生土の搬出先明確化で業界が変わる
    3. 自由処分だから安全とは限らない!建設発生土のリスクを見抜く最新知識
  4. 熱海土砂災害から導く、建設発生土トラブルの真相と現場でできる再発防止策
    1. 一見普通の盛土が「時間差爆弾」へ変わる建設発生土のリスクシナリオ
    2. 発注者・施工者・受入地が見逃した建設発生土リスクの連鎖
    3. 同じ構図を自社現場で起こさないために!建設発生土の鉄板チェックリスト
  5. 建設発生土の処分先や再利用ルートを「コスト×リスク×環境」でスッキリ比較
    1. 現場内利用や工事間利用・ストックヤード・残土処分場を使いこなす必勝法
    2. 土質改良土とリサイクルプラントのメリットを活かす、建設発生土の新活用法
    3. m3とtの換算・ダンプ台数・処分費を現場目線でシミュレーション!
  6. 建設発生土情報交換システムや官民マッチングを現場の武器にする
    1. 建設発生土情報交換システムやコブリスプラスの仕組みを完全解明
    2. 紙やExcel管理とはもう違う!?手戻りやリスクの差を建設発生土目線で比較
    3. 「元請だけのシステム」にしないための下請と受入事業者のかかわり方
  7. CO2削減も建設資源も確保!建設発生土再利用の数字と評価を見極める
    1. 建設発生土の工事間利用や土質改良土がCO2や処分費をどう変えるか
    2. JASRAデータでわかる建設発生土循環利用の本当の価値
    3. 発注者・自治体が「環境配慮」を評価する時の建設発生土の見せ方と注意
  8. リアルなやり取りから読み解く、建設発生土相談の詰まりポイントと解決のヒント
    1. 「建設発生土の受入を断られた…」相談に隠れた勘違い3連発
    2. 想定されるLINEやメールを再現!建設発生土コミュニケーションの落とし穴
    3. 受入基準・分析項目・受入先一覧表を揃えて建設現場トラブルを撃退
  9. 建設発生土への本気の取り組みが選ばれる理由になる!効果的な情報発信術
    1. 建設発生土の管理や再利用に自信あり!Webで伝える“本気感”の作り方
    2. 施工会社・受入事業者・自治体が自社サイトやポータルで絶対押さえたい建設発生土アピールポイント
    3. 依頼者・発注者が「建設発生土を任せる会社」として選ぶ時の決め手
  10. この記事を書いた理由

建設発生土とは何者か?残土や建設汚泥との「線引き」をまず整理する

建設発生土と残土・一般残土・建設汚泥の本質的な違いを徹底解剖!

同じ「土」でも、法的なラベルと現場での扱いが変わるだけで、責任とコストは桁違いになります。ここをあいまいにしたまま工程を進めると、最後に効いてくるのは処分費とクレームです。

まず整理すると次のようなイメージになります。

用語 主な発生源 法律上の位置付けの典型 現場での主な論点
建設発生土 道路・造成・土木工事 多くは有効利用対象の建設副産物 再利用か処分かの判断
建設残土 建築・外構工事など 再利用されない部分は廃棄物扱い 処分方法と費用
一般残土 造園・園芸・個人宅工事など 自己処分か一般廃棄物の議論 搬出先の適法性
建設汚泥 杭工事・シールド・泥水工法 多くが産業廃棄物 脱水・安定化処理

ポイントは、「どこで発生したか」「再利用する意思と計画があるか」「含水比や性状が土として機能するか」で線引きされることです。土木の現場ではJASRAの資料や国交省の建設リサイクル政策をベースに、発生時から利用計画をセットで考えるかどうかが、その後の処理コストに直結します。

建設発生土は廃棄物なのか資源なのか?グレーゾーンの裏側を暴く

この土がやっかいなのは、「産業廃棄物です」とも「完全に資源です」とも言い切れないグレーゾーンにいることです。再利用計画があり、品質が基準を満たし、トレーサビリティが確保されていれば、資源として評価されます。逆に、どこへ持っていくか決めないまま掘り進め、ストックヤードも確保せず、最後に慌てて処分場を探すと、一気に“高いゴミ”に変わります。

現場で本当に差が付くのは、次の3点です。

  • 発生前に、利用先や搬出先計画を作っているか

  • 土質・含水比・汚染の有無を、早い段階で分析しているか

  • 工事間利用や登録ストックヤードを視野に入れているか

これらを押さえておくと、同じ土量でも処分費とCO2排出量が大きく変わります。私の視点で言いますと、「掘る前に決めるか、掘ってから悩むか」で、その現場の評価が半分決まってしまいます。

「建築残土」や「発生土」など現場で飛び交う用語に潜む誤解

現場では、次のような用語が混在して使われがちです。

  • 発生土

  • 建築残土

  • 現場発生土

  • 汚泥残土

名称がラフなまま打合せが進むと、「そこは工事間利用前提の発生土なのか」「園芸向けにばらまいてよいレベルなのか」「建設汚泥としてマニフェストが必要なのか」がぼやけます。その結果、受入基準を満たさずストックヤードで門前払いになり、ダンプが数台単位で半日待機という事態も、多くの公共工事で現実に起きています。

最低限、打合せ記録や搬出先計画書では次の3項目をセットで書き分けることをおすすめします。

  • 用語:発生土なのか残土なのか汚泥なのか

  • 土質区分:第1種から第4種相当か、泥土か

  • 扱い:有効利用予定か、処分契約前提か

この整理だけで、国交省の建設副産物実態調査が狙う「資源としての活用」と「不適正処分の防止」を、現場レベルに落とし込めるようになります。用語を整えることは、そのままリスクとコストを整える作業だと意識しておくと、打合せの質が一段変わります。

第1種から第4種建設発生土と泥土を現場感覚で見分ける極意

建設発生土の種類や区分表だけに頼らない、土質判定のリアルな視点

区分表だけ眺めていても、ダンプが現場で門前払いされるリスクは減りません。ポイントは「見た目→触った感触→簡易試験」の三段階で絞り込むことです。

まず、掘削した瞬間に押さえたいチェックは次の通りです。

  • 手で握って団子になるか、すぐ崩れるか

  • スコップで切ったときの“サクッ”か“ネチッ”かの感触

  • 地盤改良や造成履歴があるかどうかの情報

私の視点で言いますと、ここで感覚的なランク付けをしておくと、あとでコーン指数や含水比の数字を見たときに腑に落ちやすくなります。

代表的な種別と感覚的なイメージをまとめると、次のようになります。

種別 状態イメージ 現場での第一印象 主なリスク感度
第1種 砂・礫主体で締まり良好 サラッと崩れる ダスト飛散
第2種 砂質土〜やや粘性 団子になるが崩しやすい 含水変動
第3種 粘土質・シルト質 ベタつき強い 軟弱・排水不良
第4種相当泥土 ほぼ泥・汚泥 自立しない 処分規制・産廃リスク

ここに、現場の経験値と登録土質情報を重ねることで、「どこまでが工事間利用の候補で、どこからが処分前提か」の目星がつきます。

コーン指数と含水比・粒度が再利用と処分の分かれ道!現場で役立つ使い分け術

数字は「机上の評価」ではなく、「ダンプをどこへ走らせるか」を決めるための道具です。特に押さえたいのは、コーン指数・含水比・粒度の三点セットです。

  • コーン指数

    • 路体盛土や仮設ヤードに使える強さがあるかの指標
    • 柔らかすぎる値が続く場合は、改良材の投入や別用途への回し先を検討
  • 含水比

    • ストックヤードで乾かせば使えるレベルか、最初から泥土扱いにすべきかの境目
    • 雨期に急上昇しやすいので、搬出時期と合わせて計画することが重要です。
  • 粒度分布

    • RC材や改良土としてリサイクルプラントに持ち込めるかどうかの判断材料
    • 細粒分が多いと、プラント側の受入基準に抵触しやすくなります。

国交省の実態調査やJASRAの資料でも、再利用率が高い案件ほど、この三点を早期に押さえて工事間利用やストックヤード計画へ落とし込んでいる傾向が見られます。

現場での使い分けのコツは、次の流れです。

  • 掘削前に地盤情報と想定土質を整理

  • 試験結果を踏まえ、

    • 「そのまま再利用可能」
    • 「改良すれば利用可能」
    • 「処分前提」
      の3区分に分けて搬出先計画を作る

「第3種と第4種建設発生土」のボーダーラインで混乱しやすいトラブル回避策

最もトラブルが多いのが、第3種と第4種相当の泥土の境目です。見た目は同じようにヌルヌルしていても、受入先によって「盛土可」か「汚泥扱い」かが真逆になるケースがあります。

混乱を避けるために、最低限押さえたいポイントを整理します。

テーマ 要注意ポイント 失敗例 回避策
含水状態 レインシーズン直後 現場で水を切らずに搬出 仮置きで排水・転圧を計画
受入基準 粒度・コーン指数の条件 基準書を読まずに搬出 事前に基準書を共有・質疑
書類 種別と最終処分区分のズレ 計画書と実態が不一致 写真・試験結果でトレース

特に、第3種と思い込んで搬出した土が、受入地では第4種相当として扱われ、以下のような事態になりがちです。

  • 含水比が高く荷下ろし不可となり、ダンプが長時間待機

  • 追加の改良費用や運搬費が発生し、現場の手残りを圧迫

  • 搬出先計画書との整合が取れず、後日説明対応に追われる

これを防ぐ実務的な手順は、次の3ステップです。

  • 受入事業者の基準書を事前に読み込み、「第3種上限」のイメージを共有

  • 掘削初期の段階で試験を行い、危うい土は早めに別ルートを検討

  • 種別の判断根拠を、写真・試験成績書・現場メモとして残し、発注者と共有

この一手間が、後からのマニフェスト訂正や説明資料作成と比べれば、圧倒的に安くて早い対応になります。数字と感覚の両方を味方につけることで、種別ごとのリスクとコストをコントロールしやすくなります。

法律と制度の狙いをひも解く!建設発生土から資源有効利用促進法そして搬出先計画制度まで

土をどう出してどう使うかで、会社のリスクも評価もガラッと変わります。条文を丸暗記するより、「なぜこの制度が生まれたのか」を押さえた方が現場判断は一気にラクになります。

建設発生土と資源有効利用促進法、それに建設リサイクル政策をつなぐポイント

まず押さえたいのは、「土砂をゴミにしないで、資源として回し続けたい」という筋です。国土交通省の建設副産物実態調査を見ると、発生量の多さに対して工事間利用の割合はまだ伸びしろだらけです。ここにテコ入れするために、資源有効利用促進法と建設リサイクル政策が組まれています。

ポイントをざっくり整理すると、次のようになります。

視点 狙い 現場へのインパクト
資源 良質な土砂は再利用を優先 再利用基準の確認がマスト
環境 埋立・焼却・運搬を減らす CO2と処分費を同時に圧縮
トレーサビリティ どこからどこへ動いたかを追跡 マニフェストや台帳の精度向上

JASRAが公表する資料でも、改良土の活用によるCO2削減量が示されており、単なる「処分費節約」ではなく、環境配慮型工事として自治体評価につながる土俵に乗ってきています。私の視点で言いますと、ここを数字で説明できるかどうかが、営業段階での説得力を大きく左右します。

搬出先計画制度と500m³基準が登場!建設発生土の搬出先明確化で業界が変わる

熱海の土砂災害以降、「どこへ持っていくか」をあいまいにした盛土は、社会的に許されない空気になりました。その流れを受けて強化されたのが搬出先計画制度です。

キモになるのが500m³基準と搬出先の事前明確化です。

  • 500m³を超える搬出は、計画の提出や説明責任が一気に重くなる

  • 搬出先の名称だけでなく、最終的な盛土位置や用途までトレースできるようにする

  • 工事間利用や登録ストックヤード活用も、計画段階で盛り込む

ここを雑に書いてしまうと、後で「計画書の搬出先と、実際の最終盛土位置が違う」と指摘され、台帳やマニフェストをさかのぼって説明に追われるケースがあります。現場代理人としては、次の3点を必ず押さえておきたいところです。

  • 搬出先ごとの受入基準書を読み込み、含水比・粒度・土質を事前に確認

  • ダンプの行き先だけでなく、中間ストックと最終利用地を図面とひも付け

  • 情報交換システムやコブリスプラスに入力する数量・土質を下請レベルまで共有

こうしておくと、紙やExcelでの属人的な管理から抜け出し、実態と計画のズレを早期に発見しやすくなります。

自由処分だから安全とは限らない!建設発生土のリスクを見抜く最新知識

「自由処分だから後は処分場にお任せ」という感覚が、いま一番危険視されています。名目上は自由処分でも、盛土が災害につながれば、発注者・施工者・受入事業者の責任は切り分けられません。

リスクの見抜き方を、法律と現場感覚の両側から整理してみます。

  • 廃棄物か資源かの線引き

    • 有償で売却し、品質管理された改良土として流通していれば「資源」と評価されやすい
    • 性状不明のまま処分費を払って埋める形なら、実質的には廃棄物に近い扱いになり責任追及も厳しくなる
  • 技術基準と受入基準のギャップ

    • 利用技術マニュアルが示す利用基準だけ満たせば安心というわけではなく、各処分場やストックヤードが独自の受入基準を設定している
    • ここを読み飛ばして搬入し、コーン指数や含水比で門前払いになり、ダンプが半日戻れないというトラブルが発生しやすい

リスクを抑える実務上のコツは、次の2つです。

  • 受入事業者から「必要な分析項目リスト」と「NG土質の具体例」を事前にもらい、発生段階で試料採取と分析を済ませておく

  • 搬出先計画と情報交換システムの入力内容をそろえ、数量・土質・搬出ルートを一元管理しておく

こうした地味な積み重ねが、盛土災害の芽を摘みつつ、「この会社は土砂管理がうまい」と評価される最短ルートになります。法律を“縛り”として受け取るか、“武器”として使いこなすかで、同じ現場でも結果は大きく変わってきます。

熱海土砂災害から導く、建設発生土トラブルの真相と現場でできる再発防止策

一見普通の盛土が「時間差爆弾」へ変わる建設発生土のリスクシナリオ

造成工事の盛土は、完成直後はきれいに見えても、内部で「ゆっくり崩壊の準備」を始めます。熱海の土砂災害でも、長年の造成と発生土の持ち込みが積み重なり、雨と地形条件が重なった瞬間に一気に破綻しました。

ポイントは、見た目が普通でも、性質がバラバラな土砂をミルフィーユ状に重ねた盛土は極端に弱いということです。

  • 粘性土と砂質土を層状に重ねる

  • 含水比の高い泥土を排水計画なしで投入する

  • 法面の勾配だけ「教科書どおり」で、内部の締固め管理がスカスカ

この3点がそろうと、数年〜十数年かけて地下水の通り道とすべり面が形成され、豪雨をきっかけに一気に滑ります。私の視点で言いますと、現場でよく見る「余った土をとりあえず入れておく盛土」が、一番危ないパターンです。

発注者・施工者・受入地が見逃した建設発生土リスクの連鎖

熱海型のトラブルは、誰か1人のミスではなく、立場ごとの「小さな見落とし」が連鎖して起こります。

立場 典型的な見落とし 現場での兆候
発注者・計画側 地形・土砂履歴の調査不足、長期安定性の軽視 古い盛土や谷埋め跡の図面がない
施工者 搬入土の土質・含水比を確認せず受入 雨の日も同じ場所へダンプ投入
受入地管理者 受入基準書はあるが現場で運用されていない 粘土・泥土・がれきが混在した山

特に問題になるのが、搬出先計画書の中身と実際の盛土位置がずれることです。書類上は「Aエリアへ○○m3搬入」としていても、現場判断でBエリアに流用してしまうと、数年後にトレース不能になります。災害や行政調査が入った時、「どの工事からどんな土が来たか」が説明できず、企業としての信頼を一気に失います。

同じ構図を自社現場で起こさないために!建設発生土の鉄板チェックリスト

熱海と同じ構図を断ち切るには、難しい理論より毎回必ず見るチェックポイントを決めておくことが有効です。現場代理人・受入事業者・コンサルのどの立場でも使える「鉄板チェック」を整理します。

1 土質・品質チェック

  • 搬入前に、コーン指数・含水比・粒度の最低限のデータを確認する

  • 登録ストックヤードや受入事業者の受入基準書と分析項目を読み込み、門前払いの条件を把握する

  • 雨天時の泥土搬入ルール(締切り・仮置き・改良の有無)を事前に決める

2 搬出先計画とトレース性

  • 500m3を超える案件は、搬出先計画制度を前提に工事間利用・ストックヤード・最終処分場のルートを早期に設計する

  • 搬出先計画書の「予定盛土位置」と、出来形図面・出来高データを連動させて保管する

  • 情報交換システムやコブリスプラスを使う場合、元請だけでなく下請も数量・土質情報を入力する運用にする

3 コスト×リスク×環境のバランス

  • 単に処分費が安い受入先ではなく、地盤条件・排水計画・長期安定性の情報を確認する

  • 土質改良や工事間利用が可能な場合、運搬距離短縮を含めてCO2とコストのセット評価を行う

  • 国交省やJASRAが公表している発生土の循環利用率のトレンドを参考に、自社の再利用率の目標値を決める

この3ブロックをルーティン化すると、「とりあえず余った土をどこかに持っていく」という感覚から、「資源として適材適所に配分する」という発想に変わります。盛土が時間差爆弾になるか、地域インフラを支える資源になるかは、この初動の数手でほぼ決まります。

建設発生土の処分先や再利用ルートを「コスト×リスク×環境」でスッキリ比較

「どこに持っていくか」を迷った瞬間から、現場の利益と評判はじわじわ削られます。ここを段取り良く決めきれるかが、現場代理人の腕の見せどころです。

現場内利用や工事間利用・ストックヤード・残土処分場を使いこなす必勝法

まずは代表的なルートを、肌感覚で比較しておきます。

ルート コスト感 リスク(法・近隣・工期) 環境負荷・評価
現場内利用 最安レベル 設計変更・品質管理を要確認 ダンプゼロでCO2小さく高評価
工事間利用 安い 相手工事との段取り・契約が鍵 走行距離は短くCO2も削減傾向
ストックヤード利用 登録状況・受入基準の読み込み必須 時期調整でき資源確保に有利
残土処分場 割高になりがち 受入拒否・搬入待ちのリスク 埋立中心だと環境評価は弱め

現場内利用と工事間利用は、資源利用を推進する行政方針とも相性が良く、JASRAの資料でも工事間利用比率の向上が示されています。私の視点で言いますと、受入地が決まらずダンプが並んでいる現場ほど、事前の工事間調整が甘いケースが多いです。

必勝パターンは次の通りです。

  • 設計段階で土量バランスを粗く試算し、過不足を早めに共有する

  • 受入先候補ごとに「受入基準書」「分析項目」「必要書類」を一覧化する

  • ストックヤードは登録状況を確認し、最終利用先までトレースできるかを確認する

これだけで、門前払いによる半日ロスや、搬出先計画の説明追加といった「あとからの火消し」はかなり減ります。

土質改良土とリサイクルプラントのメリットを活かす、建設発生土の新活用法

粘性土や含水比の高い土砂をそのまま盛土に回そうとすると、第3種と第4種の境目でトラブルになりやすくなります。そこで効いてくるのが、リサイクルプラントや土質改良技術です。

活用パターン 向いている土質 メリット
石灰などによる土質改良 軟弱な粘性土・泥土 コーン指数アップで利用範囲拡大
リサイクルプラントで改良 粒度がばらつく混合土 路盤材など公共工事で使いやすい品質
改良土の外部販売 需要が見込めるエリアの土 処分費削減と売上の両立

国交省の調査でも改良土の利用はCO2削減に寄与するとされています。発生時点で「改良して売れる土か、処分するしかない土か」を見極めれば、単なる廃棄物から資源への切り替えができます。

ポイントは次の3つです。

  • 含水比試験や土粒子の粒度試験を、早い段階で実施する

  • 近隣にどんなリサイクルプラントや再利用センターがあるかをリスト化する

  • 改良後の用途(盛土、路盤、埋戻し)を想定して必要な品質を逆算する

この準備がある現場は、処分単価が高騰しても慌てません。

m3とtの換算・ダンプ台数・処分費を現場目線でシミュレーション!

最後に、お金とダンプの話です。ここを雑に見積もると、現場の「手残り」が一気に削られます。

発生量の管理では体積と重量の両方を押さえる必要があります。土の比重は土質で変わりますが、現場では次のような考え方でざっくり押さえておくと便利です。

  • 砂質土: 1m3あたり約1.6〜1.8t

  • 粘性土: 1m3あたり約1.4〜1.6t

  • 湿った泥土: 1m3あたりさらに重くなる傾向

これをダンプ台数と処分費に落とし込むときは、次の順番で計算します。

  1. 施工数量から余剰土量をm3で算出
  2. 土質ごとの比重を想定してtに換算
  3. 使用ダンプの積載量(t)で割り、台数を算出
  4. 台数×1台当たりの運搬・処分単価で総額を試算

ここでよくある失敗が、比重を軽く見積もって台数が足りなくなるパターンです。その結果、追加ダンプと残土処分場の割増料金で利益を圧迫します。

国交省や自治体のマニュアルにはm3とtの換算の考え方が示されていますが、現場ごとの含水比や締固め状況でブレます。試掘や試験から得た実測値を1回でも取っておくと、その地域の「感覚値」として次現場にも活かせます。

処分先や再利用ルートをコスト、リスク、環境で比較しながら、数量管理をここまで詰めておけば、熱海のような盛土トラブルを避けつつ、発注者からも「段取りの良い現場」と評価されるはずです。

建設発生土情報交換システムや官民マッチングを現場の武器にする

「土が余る現場」と「土が欲しい現場」が、いまだに電話とFAXで探り合いをしていると、コストもリスクもじわじわ現場を締め付けます。ここを一気にひっくり返すのが、情報交換システムと官民マッチングです。

建設発生土情報交換システムやコブリスプラスの仕組みを完全解明

国交省系の情報交換システムやコブリスプラスは、ざっくり言うと「土版のマッチングプラットフォーム」です。発生側と受入側が、数量と土質、搬出時期などを同じフォーマットで登録し、工事間利用や盛土への活用をつなぎます。

代表的な入力情報は次の通りです。

  • 発生場所(工事名、所在地、発注者区分)

  • 発生量(m3、想定t換算)

  • 種類区分(第1種~第4種、泥土かどうか)

  • 土質情報(含水比の傾向、粒度、コーン指数の試験有無)

  • 希望搬出・受入時期、受入条件

私の視点で言いますと、ここで「第3種と第4種の区分」と「含水比」の欄を曖昧に入れてしまうかどうかが、マッチング成功率を大きく左右します。受入基準書の項目と同じ粒度で入力しておくほど、門前払いリスクが下がります。

紙やExcel管理とはもう違う!?手戻りやリスクの差を建設発生土目線で比較

紙とExcelで管理している現場と、システムを使い倒している現場では、手戻りの発生箇所がまったく違います。

管理方法 よく起きる手戻り リスクの特徴
紙・Excel 数量の最新版が分からず、受入先確保が後手に回る 搬出直前で処分場を増やし、運搬距離と処分費が膨らむ
個別メール連絡 土質情報がメール本文に散在し、受入側で再入力が必要 含水比や粒度の伝達漏れから現場でダンプ待機が発生
情報交換システム 初期登録の手間はあるが、条件不一致は事前に判明 マッチング不成立でも「なぜダメか」が数値で分かる

特に違いが出るのは「トレース性」です。熱海以降、どの盛土にどの工事からの土砂が入ったかを説明できるかどうかが問われています。システム管理なら、工事単位とストックヤード、盛土位置まで履歴で追えるため、説明資料の作成時間も大きく変わります。

「元請だけのシステム」にしないための下請と受入事業者のかかわり方

実務で一番もったいないのは、情報交換システムを元請だけがさわるツールにしてしまうパターンです。工事間利用がうまく回らない現場は、たいてい次の3つが欠けています。

  • 下請が把握している実際の発生量がシステムに反映されていない

  • 掘削途中で土質が変わっても、受入側へ更新情報が飛ばない

  • 受入事業者の受入基準や分析項目が、発注段階で共有されていない

ここを崩すコツは、役割分担を最初から決めておくことです。

立場 システムで担うべき役割
元請 発生計画の登録、搬出先計画との整合確認、最終トレース管理
下請 実測数量と土質変化の更新入力、試験データのアップロード
受入事業者 受入基準・分析項目・受入可能量と時期の公開、マッチング可否の迅速回答

ポイントは、受入事業者にも「登録ストックヤード」に近い発想で、自社のヤード情報や受入条件をオープンにしてもらうことです。これにより、発注者側も「再利用を前提とした計画」を組みやすくなり、CO2削減や資源有効利用の評価項目にも直結していきます。

情報交換システムを、単なる入力義務の箱ではなく、「残土リスクを減らしながら、工事の手残りを守るためのダッシュボード」として使い切るかどうかが、これからの現場の差になります。

CO2削減も建設資源も確保!建設発生土再利用の数字と評価を見極める

建設発生土の工事間利用や土質改良土がCO2や処分費をどう変えるか

発生した土を「運んで捨てるだけ」にするか、「近くで使い切るか」で、CO2も処分費も別世界になります。私の視点で言いますと、ダンプが1台余計に走るたびに、現場の利益と環境評価がじわじわ削られていきます。

代表的なルートをざっくり比較すると、次のようなイメージになります。

ルート CO2排出の傾向 コストの特徴 主なリスク
現場内利用・工事間利用 短距離輸送で低め 運搬費節約、処分費ほぼ不要 受入地との土質ミスマッチ
ストックヤード経由再利用 中距離輸送で中程度 一時保管費+再利用費が発生 長期保管時の品質変化
残土処分場での最終処分 長距離輸送で高め 処分単価+運搬費が直撃 処分場の受入制限・予約待ち

工事間利用やストックヤードを組み合わせると、ダンプ走行距離を2~3割削れるケースも少なくありません。走行距離が減れば、軽油使用量もCO2排出も下がり、同時に運搬費と処分費も圧縮できます。特に土質改良土で軟弱な泥土を再利用グレードまで引き上げられれば、「産業廃棄物として処理」「産廃運搬・処分契約」という重い選択肢を避けやすくなります。

JASRAデータでわかる建設発生土循環利用の本当の価値

国交省の建設副産物実態調査やJASRAの資料では、発生土や建設副産物の工事間利用率の上昇と、リサイクルによるCO2削減量が毎年のように報告されています。ポイントは、「一部の大規模プロジェクトだけの話」ではなく、地方の道路工事や宅地造成でも同じ構図が成り立つことです。

現場で押さえておくべき数字の見方を整理すると、次の3つになります。

  • 発生量に対する再利用率(現場内+工事間)

  • 再利用により削減できた運搬距離とダンプ台数

  • 土質改良土を使ったことで削減できた処分量とCO2排出量

これらを工程ごとにざっくり拾っておくだけでも、工事完了時に「どれだけ環境負荷を減らせたか」を説明しやすくなります。JASRAの資料と自社実績を照らし合わせて、「全国平均と比べてどこが優れているか」「次はどこを改善するか」を見える化できると、発注者との打ち合わせでも一歩踏み込んだ会話が可能になります。

発注者・自治体が「環境配慮」を評価する時の建設発生土の見せ方と注意

環境配慮型工事として評価されるかどうかは、やったことそのものよりも、どう記録し、どう説明するかで大きく変わります。特に公共工事や自治体発注では、次のような資料が評価の土台になります。

  • 発生量・再利用量・最終処分量の内訳一覧

  • 工事間利用やストックヤード利用のフロー図

  • 土質改良土の仕様書・品質試験結果

  • ダンプ運行管理から算出した走行距離・削減台数のまとめ

ここで注意したいのが、「環境配慮」をアピールしようとして、法令やマニフェスト、搬出先計画との整合性が崩れてしまうケースです。発生土を資源として強調し過ぎて、廃棄物処理法上のルールや産業廃棄物として扱うべき汚泥との線引きがあいまいになると、一気に信頼を落とします。

発注者や自治体は、再利用率の高さだけでなく、トレーサビリティと法令順守の確実さを見ています。
そこを押さえたうえで、「この工事では工事間利用で運搬距離を○割減らし、CO2を○トン相当削減した」というストーリーを添えると、単なる報告書から一歩進んだ評価対象になりやすくなります。

リアルなやり取りから読み解く、建設発生土相談の詰まりポイントと解決のヒント

「土は出るのに、話は進まない」。現場でいちばんストレスが溜まるのが、このパターンです。多くの相談を追っていくと、技術より前に“情報のすれ違い”で止まっているケースが目立ちます。

「建設発生土の受入を断られた…」相談に隠れた勘違い3連発

受入拒否の現場を紐解くと、次の3つにほぼ集約されます。

  1. 「土質は普通」と口頭だけで説明している
    • コーン指数、含水比、粒度分布が出ておらず、受入側がリスクを読めない状態です。
  2. 「第○種だから大丈夫」と区分だけを盾にする
    • 区分はあくまで目安で、受入基準書では「含水比×最大粒径」など独自条件を持つケースがあります。
  3. 「前の現場ではOKだった」を根拠にする
    • ストックヤードごとに利用用途も地盤条件も違い、「前回の成功体験」が逆に足かせになります。

私の視点で言いますと、この3つを潰すだけで、受入相談の半分はスムーズになります。

想定されるLINEやメールを再現!建設発生土コミュニケーションの落とし穴

よくあるやり取りを簡略化すると、次のような流れです。

NGパターン

  • 現場代理人「30tダンプ20台分、どこか受けてもらえませんか?」

  • 受入事業者「土質データはありますか?」

  • 現場代理人「普通の盛土で使えるレベルです」

  • 受入事業者「今回は見送りでお願いします」

改善パターン

  • 現場代理人「概算○m3、コーン指数○kN/m2、含水比○%、最大粒径○mmです」

  • 受入事業者「当社基準に合いそうです。最終判断のため分析結果を共有ください」

ここでポイントになるのが、「数量の単位」と「土の状態」をセットで伝えることです。

伝える内容 NGの例 良い例
数量 10台分 1,000m3(比重1.8で約1,800t)
土の状態 普通の土 第3種相当、含水比30%、砂質土
想定用途 特に無し 造成盛土、仮置き後に工事間利用

「相手がこの情報だけで埋立断面図をイメージできるか」を基準に、メッセージを組み立てると失敗が減ります。

受入基準・分析項目・受入先一覧表を揃えて建設現場トラブルを撃退

最後は、現場を止めないための“事前仕込み”です。最低限そろえておきたいのは次の3セットです。

1. 受入基準の一覧

  • 主なストックヤードや処分場ごとの

    • 受入可能な種別
    • 含水比・コーン指数・粒径の条件
    • 必要な分析項目(pH、六価クロム、ふるい分けなど)

2. 土質・環境の分析パック

  • ボーリング時や土質調査時に

    • 土質分類
    • コーン指数
    • 汚染の有無
      をワンセットで取る習慣をつけると、後出し調査で工期が延びるリスクを減らせます。

3. 受入先一覧表とマッチング方針

区分・性状 優先ルート 代替ルート
第1・2種で良質 工事間利用、リサイクル 登録ストックヤード
第3種で中程度 ストックヤード仮置き 再利用センター
第4種・泥土系 専用処分場、改良プラント 産業廃棄物処理ルート

国の実態調査やJASRAの資料でも、工事間利用の比率が高い地域ほど処分コストと環境負荷が下がる傾向が見えています。裏を返せば、「事前に情報と受入先をセットで持っている現場」が、コストとリスクを両方コントロールできているということです。

土は嘘をつきませんが、情報が足りないと“疑われる土”になります。受入基準と分析結果、受入先一覧表の三点セットを揃えておくことが、トラブルを未然に消す一番シンプルな技術です。

建設発生土への本気の取り組みが選ばれる理由になる!効果的な情報発信術

「うちはちゃんとやっているのに、発注者に伝わっていない」と感じているなら、現場ではなく“画面の中”で損をしている可能性が高いです。熱海の盛土事故以降、発注者は処分費よりもリスクと説明責任を強く意識しています。ここを言語化できている会社だけが、指名とリピートを取りに行けます。

私の視点で言いますと、建設副産物の扱い方を丁寧に書き込んでいる会社ほど、問い合わせ内容の質が明らかに変わります。

建設発生土の管理や再利用に自信あり!Webで伝える“本気感”の作り方

本気度が伝わるサイトには、必ず「仕組み」と「証拠」が並んでいます。雰囲気だけのスローガンでは、国交省の通達や自治体基準を意識している発注者には刺さりません。

まず押さえたいのは次の3点です。

  • どのような種類の土砂を、どこまで受入・利用しているか

  • 搬出先計画やマニフェスト、トレーサビリティをどう管理しているか

  • 環境配慮(リサイクル率・CO2削減・工事間利用)の実績をどう示すか

これを「項目ごとの説明+現場イメージ写真+簡単なフロー図」で見せると、一気に伝わり方が変わります。

見せ方のレベル 内容 発注者からの印象
レベル1 「環境に配慮します」と一文だけ 具体性がなく、比較対象外
レベル2 法律名や制度名だけ列挙 勉強はしているが現場運用が見えない
レベル3 土質区分・受入基準・運用フロー・実績をセットで掲載 リスク説明がしやすく、相談候補に入る

施工会社・受入事業者・自治体が自社サイトやポータルで絶対押さえたい建設発生土アピールポイント

立場ごとに、書くべき“ツボ”は少しずつ違います。共通するのは「どこまで責任を持つのか」を具体的に言い切ることです。

施工会社が書くべきポイント

  • 現場内利用・工事間利用を優先する社内ルール

  • 搬出先計画の作り方と、発注者・受入側との調整フロー

  • コーン指数や含水比の確認手順、外部分析機関の使い方

受入・再利用事業者が書くべきポイント

  • 受入可能な種類(第1種〜第4種、泥土、改良土など)の一覧

  • 粒度や含水比、土壌汚染に関する受入基準と検査方法

  • ストックヤードでの品質管理と、最終的な利用用途のパターン

自治体・公共発注者が書くべきポイント

  • 搬出先計画制度や500m3基準についてのローカルルール

  • 情報交換システムや登録ストックヤードの活用方針

  • 評価項目として見るリサイクル率やCO2削減の考え方

この内容を、ポータルメディアや自社サイトの「建設副産物への取り組み」ページとしてまとめておくと、JASRAの資料や国交省の建設副産物実態調査を読み込んでいるコンサルや監理者にも納得してもらいやすくなります。

依頼者・発注者が「建設発生土を任せる会社」として選ぶ時の決め手

発注側は「どこが安いか」よりも、「説明資料をそのまま社内・議会に出せるか」を重視するフェーズに入っています。特にチェックされるのは次の3点です。

  • 土質区分と利用・処分ルートを、第三者に伝わる言葉で説明しているか

  • 搬出量、搬出先、マニフェストや情報交換システムの記録が追跡可能か

  • 再利用や土質改良による環境・コストメリットを数値で提示できるか

簡単な資料ダウンロードを用意しておくと、ここが一気に有利になります。

  • 建設副産物の取扱方針1枚もの

  • 受入基準と分析項目の一覧

  • 過去案件の工事間利用・CO2削減のサマリー

マーケティング支援会社が運営するビジネス向けポータルのような場では、こうした資料とあわせて企業情報を掲載しておくことで、「建設発生土の扱いまで含めて任せられる会社」として比較検討リストに入りやすくなります。現場で積み上げた真面目な取り組みを、数字とストーリーで見える化した会社だけが、これからの指名競争を抜け出していきます。

この記事を書いた理由

著者 – 小野義宏

建設業界の会社を2019年から二十社前後お手伝いする中で、「発生土は専門の協力会社に任せているから」「残土処分は現場が分かっているから」と説明されることがよくありました。ところが実際にヒアリングすると、第3種と第4種の線引きや、自由処分の範囲、500m³基準の解釈が担当者ごとにばらばらで、搬出先との契約や自社サイトの表現も曖昧なケースが目立ちました。

熱海の土砂災害以降、発注者から「建設発生土の管理はどうしているのか」「搬出先計画は誰が責任を持つのか」と問われたとき、技術的な説明とリスク管理を言語化できず、受注機会を逃した企業も実際に見ています。

私はマーケティングの立場ですが、数字と仕組みを整理して伝えられなければ、どれだけ真面目に取り組んでいても信用につながらないと痛感しました。このギャップを埋めるために、現場代理人と受入事業者が同じ土のイメージを共有し、同時に発注者や自治体に「任せられる」と伝わるレベルまで落とし込んだ記事を書く必要があると考え、今回のガイドをまとめました。