建設業の若者離れは当たり前なのか?若手が集まる会社のリアルな逆転ノウハウ

くらし

建設業の若者離れは「当たり前」と言われますが、その前提のまま採用を続けること自体が、すでに大きな損失になっています。求人票を整え、ハローワークや求人媒体に出しても応募が来ない、なんJや知恵袋では「建設業はクズ」「終わってる会社」「パワハラ当たり前」と叩かれる。このギャップを放置すると、10年後には人手不足どころか事業継続そのものが危うくなります。
本記事では、建設業界の年齢構成や3K・長時間労働といった表面的な理由だけでなく、若者が応募前にGoogleマップやSNS、口コミをどうチェックし「この会社はない」と判断しているかを、現場の支援経験に基づいて具体的に解き明かします。そのうえで、「新三K」を実現し若手が定着している中小建設業が、現場とデジタル発信をどう設計しているのか、逆に応募ゼロに陥る会社の失敗パターンとセットで示します。
建設業界の将来性、パワハラやガラの悪さの実態、若者から見た地雷会社のサイン、そして3か月で始められる採用DXのチェックポイントまで、一気通貫で整理しています。「うちはそこまでブラックではないはずだ」と感じている経営者ほど、この記事を読まないことが最大のリスクになります。

  1. 建設業における若者離れが当たり前と言われる理由とは?データと現場感で明かされるリアル
    1. 建設業界の年齢構成や人手不足の実態をチェックしてみよう
    2. しんどいランキングや離職率に表れる3Kや長時間労働の実情
    3. 建設業が未来を感じにくいと言われる不安や賃金面のギャップを追う
  2. 建設業はパワハラやガラの悪さが当たり前なのか?なんJや知恵袋の声を徹底解剖
    1. なんJや知恵袋で語られる「建設業はクズ」「終わってる会社」のお決まりパターンとは?
    2. 実務者が本音で見るネットの極論と現場で実際に起こっていることの違い
    3. 建設業で新人いびりやパワハラが若者離れを進めてきた具体的なシナリオに迫る
  3. 建設業における若者離れは業界の運命なのか?「新三K」達成企業のヒミツ大公開
    1. きつい汚い危険から給料や休暇や希望を叶えた現場のビフォーアフター
    2. 若手が辞め続ける会社と踏みとどまる会社、働き方や評価で何が違う?
    3. 中小建設業でも実現し始めた週休・残業改善のリアルな事例
  4. 10年後や20年後の建設業界はどう変わる?廃業やDXや人材確保の未来予想図
    1. 団塊世代の引退と高齢職人の大量リタイアによる人手不足クライマックス
    2. DXやICT導入で「人手不足も乗り切る現場」と「人がいないと回らない現場」の分かれ道
    3. 2030年に生き残れる建設会社の条件は技術力に加えて採用力と発信力にあり
  5. 若者から見た絶対に就職したくない建設会社とギリギリ許容の会社、その見極め術
    1. 面接前に若手が必ずチェックするGoogleマップやSNSや口コミの裏側
    2. 休日や給与よりも先に見ぬかれる昭和的文化とパワハラ気質のサイン
    3. 土木作業員の末路や職人を辞めたい人の本音から“地雷会社”を見抜く
  6. 若者離れを加速させる建設会社の採用や発信の失敗集「こうして応募がゼロになった」
    1. 求人票だけは立派でもネット情報が空白な会社に若手が遠ざかるワケ
    2. ホワイト企業を目指しても「終わってる会社」に映るGoogleマップや口コミの罠
    3. 現場のきつさを隠しすぎる“キラキラ投稿”が不信感を生む逆効果ケース
  7. それでも若手が集まる建設会社がやっていることは?現場とデジタルをつなぐ実践ワザ
    1. 一日の流れや残業状況を数字や写真で見せる現実×希望の絶妙バランス
    2. 現場監督や職人のリアルボイスを動画やSNS発信で届ける創意工夫
    3. Googleマップやホームページで“ガラの悪い現場”イメージを書き換える方法
  8. 中小建設業が今から始めたい採用DXや情報発信チェックリスト
    1. 労働環境や社風を棚卸しできるセルフチェックポイント集
    2. 採用サイトやGoogleマップやInstagramで必ず入れたい情報は何か
    3. 建設業における若者離れ当たり前を変える!3か月で動き出せるミニアクションプラン
  9. この記事を書いた理由

建設業における若者離れが当たり前と言われる理由とは?データと現場感で明かされるリアル

「人が来ないのは時代だから仕方ない」とため息をつく会社と、「同じ地域でちゃんと若手が入ってくる会社」。この差は、決して運だけではありません。まずは業界全体のリアルを冷静に押さえていきます。

建設業界の年齢構成や人手不足の実態をチェックしてみよう

建設業界は、他産業に比べて高齢化が進んでいることが各種統計から読み取れます。40代50代が分厚く、20代の比率が薄い「ひょうたん型」の年齢構成になっている会社が多い状態です。

この構成だと、10年後に一気に大量退職が発生し、人材不足が加速します。現場ではすでに「ベテランが抜けたら現場を回せない」という声が日常的に上がっています。

代表的なパターンを整理すると、次のようになります。

項目 多くの建設会社 若者が増え始めた会社
年齢構成 40代50代中心 20代30代が徐々に厚くなる
人手不足感 常に応急対応 計画的に採用と育成
技術継承 OJT頼み マニュアルや動画で仕組み化
採用チャネル ハローワークと求人誌中心 そこに加えてSNSや自社サイト

若者不足は「業界全体の宿命」ではなく、採用と育成の設計で差が出ているのが実際の現場感です。

しんどいランキングや離職率に表れる3Kや長時間労働の実情

多くの若者は、ネット上の「きつい・汚い・危険」という3Kイメージから、この業界を候補にも入れません。実際、現場では以下のような声が出やすい環境が残っています。

  • 工期ギリギリで残業時間が読みづらい

  • 朝早くて移動時間も長く、拘束時間が長くなりやすい

  • 夏冬の気温や騒音など、体力的負担が重い

  • 現場管理者の人数不足で、一人あたりの仕事量が多い

しんどいランキングや離職のデータに表れているのは、「肉体的に厳しいから」だけではありません。段取り不足や人員計画の甘さから、無駄な待ち時間・段取り替え・やり直しが発生し、心身の負担をさらに増やしているケースもよく見かけます。

私の視点で言いますと、同じ工事内容でも、工期管理と人員配置を見直しただけで、残業時間が月20時間以上減った現場は珍しくありません。それでも古いやり方のままの会社が多いことが、「しんどい業界」というイメージを固定化させています。

建設業が未来を感じにくいと言われる不安や賃金面のギャップを追う

若者がネットでこの業界を調べると、「未来はない」「底辺」といった極端な言葉が目に飛び込んできます。背景には、次の3つのギャップがあります。

  • 賃金のギャップ

    手取りと拘束時間を時給換算すると「割に合わない」と感じやすい構造になっている会社が多いこと。

  • 将来像のギャップ

    キャリアパスや昇給のモデルが見えず、「10年後も現場で怒鳴られている自分」を想像してしまうこと。

  • 情報のギャップ

    実際には週休2日を進めたり、ICTやDXを導入して負担軽減に取り組む会社も増えていますが、その変化がネット上にほとんど出てこないこと。

若者が知りたいのは、「最初は大変でも、何年でどのくらいの給与になるのか」「管理やDX側に回る道があるのか」といった、自分の将来の設計図です。ここを言語化せず、「うちはそこまでブラックじゃない」と感覚で語ってしまう会社ほど、応募前にネット検索で候補から外されてしまいます。

業界全体の課題は確かに重いものがありますが、一社ごとに見ると、労働環境と情報発信の両方を整えることで、若手の見え方は大きく変えられます。次章では、ネット上の過激な評判と現場の実態のギャップに踏み込んでいきます。

建設業はパワハラやガラの悪さが当たり前なのか?なんJや知恵袋の声を徹底解剖

ネットを開くと「現場はクズだらけ」「終わってる会社」といった強い言葉が次々と目に入ります。これだけ見ると、建設業界全体が真っ黒に見えてしまいますが、現場を見ていると実態はかなり「凸凹」です。極端にひどい会社もあれば、静かに変わろうとしている会社も同じ土俵で語られているのが今の状況です。

なんJや知恵袋で語られる「建設業はクズ」「終わってる会社」のお決まりパターンとは?

掲示板や相談サイトに出てくる典型パターンを整理すると、だいたい次のセットに落ち着きます。

  • 現場監督や職人の暴言・怒鳴り声

  • 長時間労働とサービス残業

  • 休みが読めない工期管理

  • 安全よりスピード優先の空気

  • 酒・タバコ・ギャンブルのイメージ

これらが重なった体験談ほど拡散しやすく、「底辺」「二度とやりたくない」という強い言葉で語られます。実際、若者の就職相談でも、仕事そのものより「人間関係が荒れていそう」「怖い人が多そう」というイメージで敬遠されているケースが目立ちます。

ここでポイントなのは、一部の過激な事例が「業界の平均値」のように扱われていることです。数字で見れば、暴力や明確なパワハラを理由にした労働相談は全体の一部ですが、ネット上ではほぼそれだけが切り取られます。

実務者が本音で見るネットの極論と現場で実際に起こっていることの違い

私の視点で言いますと、現場を回って感じるギャップは次のようなものです。

ネットで語られる像 実際の現場でよく見る姿
どこも怒号が飛び交う職場 現場ごとの差が大きく、静かな現場も多い
残業と休日出勤が当たり前 週休や残業削減を本気で進める会社も増加
安全無視でとにかく急がされる 元請けの安全管理が厳しくなりルール化が進行
昭和の職人が若者を潰す 30〜40代の中堅が「教え方」を見直し中

実務者どうしの会話では「昔の当たり前が通用しなくなった」という言葉がよく出ます。厚生労働省の是正指導や元請けの安全基準が上がった結果、露骨な暴力や露骨な差別発言は減らされつつあります。

一方で、LINEでのきつい一言や、会議での皮肉まじりの指示など、外から見えないグレーゾーンはまだ残っています。若手はそこを敏感に感じ取り、「ここは合わない」と静かに退職します。この「見えない圧」が、ネットでは「パワハラが当たり前」という表現で一括りにされている印象です。

建設業で新人いびりやパワハラが若者離れを進めてきた具体的なシナリオに迫る

若手が「もう無理だ」と感じて辞めるまでの流れは、現場で見るとわりとはっきり共通しています。

  • 入社前

    • 求人票では「アットホーム」「未経験歓迎」
    • ネット検索をしても、ホームページとハローワーク以外の情報がほぼ出てこない
  • 入社〜3か月

    • 現場配属初日から、忙しい時期に放り込まれる
    • 仕事の手順説明より先に、失敗への叱責が飛ぶ
    • 残業時間や休日の説明はされていたが、実績とズレている
  • 半年〜1年

    • 相談相手がいないまま、「根性が足りない」と言われ続ける
    • LINEでの連絡が深夜にも来て、気持ちが休まらない
    • ネットで同業の体験談を検索し、「自分の会社は当たりを引けなかった」と確信する
  • 退職直前

    • 転職サイトや掲示板で情報収集
    • 元同僚や協力会社の口コミを読み、「ここにいても将来は厳しい」と判断
    • 「辞めてよかった」と書き込む側に回る

この流れの中で、新人いびりは必ずしも露骨な怒鳴り声とは限りません。
わからないことを質問しにくい空気、ミスをした後のフォローのなさ、スマホを触っているだけで「やる気がない」と決めつける態度も、若手から見ると十分なパワハラ要因になります。

一方で、同じように忙しい現場でも、次のような対応をしている会社では若手の定着率が目に見えて変わります。

  • 初日の時点で「1日の流れ」「残業のピーク時期」「休暇の取り方」を具体的な数字で説明

  • ミスが起きたときに「怒鳴る」のではなく、「原因」「再発防止」を一緒に整理

  • SNSであえて「きつい日もある」と発信しつつ、達成感やチームの雰囲気も同時に見せる

建設業の世界で若者が離れていくか、とどまるかは、労働環境そのものと同じくらい「伝え方」と「接し方」で決まってきます。
ネットの極論に振り回される前に、自社の現場で何が当たり前になっているのかを、一度フラットに洗い出すことがスタートラインになります。

建設業における若者離れは業界の運命なのか?「新三K」達成企業のヒミツ大公開

「どこも若手が来ないから仕方ない」と諦めた瞬間から、本当に誰も来なくなります。逆に、同じ地域・同じ工種でも、給料と休みと希望をある程度そろえた会社には、ポツポツと20代が集まり始めています。

きつい汚い危険から給料や休暇や希望を叶えた現場のビフォーアフター

現場のビフォーアフターを一度、冷静に整理してみます。

項目 Before(昔ながらの現場) After(新三Kを意識した現場)
1日の流れ 出社時間あいまい、終業も現場次第 始業終業を明文化、残業時間を毎月集計
休日 日曜だけ、祝日は現場次第 週休2日相当を工期とセットで設計
安全・環境 ヘルメットとKYだけ 仮設トイレ清潔化、日よけ・休憩所を標準装備
給与 時間外込みが前提 基本給と残業代を分けて可視化
学び・希望 見て覚えろ 資格支援とOJTの流れを年単位で提示

若者は「きついから嫌」ではなく、「きつさの中身が見えないから怖い」と感じています。
写真付きで一日の流れや休憩場所、工具置き場の整理状況まで見せる会社は、それだけで安心感が一段違います。

私の視点で言いますと、求人票だけ整えた会社より、「現場のトイレが綺麗」「休憩中の雰囲気がわかる写真」がある会社の方が、応募率も面接後の残留率も明らかに高くなります。

若手が辞め続ける会社と踏みとどまる会社、働き方や評価で何が違う?

同じように忙しいのに、1年で半分辞める会社と、3年で戦力がそろってくる会社があります。その差は、細かい「扱い方」と「見える化」にあります。

  • 辞めやすい会社の特徴

    • 残業時間が「体感」でしか語られない
    • 評価が「親方の気分」依存
    • 叱責と指導の線引きが曖昧
    • LINEやメールの文面が常に高圧的
  • 踏みとどまる会社の特徴

    • 月ごとの残業時間を全員に共有
    • 任せる工事範囲と昇給基準を紙にして提示
    • ミスの振り返りは「人」ではなく「段取り」に焦点
    • 若手向けの連絡は言葉を選ぶルールを作る

若者は給料と休日だけでなく、「自分が成長している実感」を非常に気にします。
年度ごとに「できる作業のリスト」を渡し、チェックを一緒につけていくと、同じ現場でも定着率は一気に変わります。

中小建設業でも実現し始めた週休・残業改善のリアルな事例

「うちは中小だから週休2日は無理」と思い込んでいる経営者も多いですが、現場の段取りと発注側との交渉で、実はかなり変えられます。支援の現場でよく見るパターンを整理します。

  • 工期と週休をセットで交渉

    • 見積段階で「週休を前提とした工程表」を提示
    • 代わりに追加コストではなく、「品質と安全リスク低減」をセットで説明
  • 残業削減のためのシンプル施策

    • 日報をアプリ化し、事務所戻りの作業を削減
    • 打合せ時間を「朝か昼」に固定し、夕方のダラダラ残業を禁止
    • 週1回だけでも「ノー残業デー」を決めて守り切る
  • 若手に効く見せ方

    • 「先月の平均残業時間」「年間休日実績」を求人票とSNSで公開
    • 現場監督の一日を写真10枚でストーリー化して採用サイトに掲載

これらを実行している中小建設会社では、劇的な変化が出ています。
応募数が増えるだけでなく、「思っていたよりブラックではなさそう」という理由で面接辞退が減り、結果的に人材不足の不安も和らいでいきます。

建設業界全体で若者が減っているのは事実ですが、「給料・休暇・希望」を数字と写真で見せられる会社から順番に、静かに若手が集まり始めています。業界の運命ではなく、自社の選択として、新三Kへの一歩をどう設計するかが勝負どころになります。

10年後や20年後の建設業界はどう変わる?廃業やDXや人材確保の未来予想図

「このままでは人も会社も持たない」──現場でそう感じている経営者は少なくありません。ですが裏返せば、今から動けば10年後は“選ばれる側”に回れる余地がまだ大きいということです。

団塊世代の引退と高齢職人の大量リタイアによる人手不足クライマックス

建設業界は他産業と比べても高齢化が進んでおり、技能工のボリュームゾーンは50〜60代です。今後10年で、この層が一気に抜けていくタイミングが来ます。

ここで起きるのは、単なる「人手不足」ではなく、現場を締められる人材のごっそり消失です。若手が少ない会社ほど、受注量にかかわらず工期や安全管理が回らなくなり、結果として廃業や事業縮小を迫られます。

一方で、今から20〜30代の育成に本気で投資している会社は、同じエリアでも単価を崩さずに仕事を選べる立場に近づきます。人材を「コスト」ではなく「将来の売上を生むインフラ」と捉えられるかが、大きな分かれ目になります。

DXやICT導入で「人手不足も乗り切る現場」と「人がいないと回らない現場」の分かれ道

人が減る世界で生き残るには、DXやICTの導入が避けて通れません。ここで重要なのは、単なる機械化ではなく、段取りの見える化とムダな労働時間の削減に直結しているかです。

私の視点で言いますと、中小企業支援の現場では、次のような差が顕著に出始めています。

現場タイプ 特徴 将来リスク
人がいないと回らない現場 紙の書類、口頭指示、残業で帳尻を合わせる 若手が定着せず、受注制限や品質低下に直結
人手不足も乗り切る現場 工程管理アプリ、写真共有、オンライン打合せを活用 少人数でも複数現場を管理しやすくなる

例えば、

  • 日報をスマホ入力に変えて残業を30分削れた

  • 現場写真をクラウド共有して移動時間を減らした

といった小さなDXの積み重ねだけでも、若手の「この会社は古臭くない」という印象につながり、就職や転職の候補に入りやすくなります。

逆に、IT導入がゼロで「気合と根性」だけの現場は、2ちゃんねるやなんJ、知恵袋などでネガティブな口コミが広がりやすく、ネット上のイメージ悪化からさらに人材が集まりにくくなります。

2030年に生き残れる建設会社の条件は技術力に加えて採用力と発信力にあり

2030年頃には、高齢職人の大量リタイアと公共工事の需要変化が重なり、仕事の取り合いから人材の取り合いに完全シフトしていきます。そのとき問われるのは、技術力だけではありません。

若手が会社を選ぶとき、次の3つを必ず見ています。

  • 労働環境がどこまで改善されているか(週休や残業の実態)

  • その情報がネット上で確認できるか(採用サイト、SNS、Googleマップ)

  • 社員の雰囲気やコミュニケーションが自分に合いそうか

この3点を押さえるには、採用力と発信力が不可欠です。具体的には、

  • 一日の流れや残業時間を数字で開示する

  • 現場写真や動画で雰囲気を見せる

  • Googleマップの口コミを管理し、改善の声も発信する

といった取り組みが、応募数と定着率の両方に効いてきます。

技術力だけ高い「無口な会社」は、これからの10年で埋もれていきます。逆に、技術と同じ熱量で情報発信と採用DXに投資する会社が、「ここなら働いてもいい」と若手に選ばれる側に回っていきます。今の一手が、10年後の人材確保の明暗を決めるタイミングに来ています。

若者から見た絶対に就職したくない建設会社とギリギリ許容の会社、その見極め術

「給料そこそこ、でも雰囲気が地獄」か「きついけど人はまとも」か。若者はこの違いを、求人票ではなくネットの空気で見極めています。ここを外すと、応募ボタンに指が届く前に離脱されます。

面接前に若手が必ずチェックするGoogleマップやSNSや口コミの裏側

私の視点で言いますと、若手の就職希望者はハローワークや求人媒体よりも、次の順番で会社をチェックするケースが目立ちます。

  1. 会社名を検索してGoogleマップと口コミ
  2. 公式サイトや採用サイト
  3. InstagramやTikTokなどのSNS

ここでの「見え方」の差が、応募数と応募前辞退を大きく分けます。

項目 若手が感じる「絶対ナシ」 若手が感じる「とりあえずアリ」
Googleマップ写真 事務所だけ、古い外観のみ 現場写真や社員の様子が数枚
口コミ 元社員・協力会社の低評価だけ放置 良い口コミもあり、返信で誠実な対応
SNS 更新ゼロ、または社長の愚痴投稿 現場の一日や安全教育を淡々と紹介

写真と口コミがスカスカな会社は「情報を隠しているのでは」と見られがちです。逆に、きつい場面も含めて現場のリアルを出している会社は、「少なくとも嘘はついていない」と評価されやすくなります。

休日や給与よりも先に見ぬかれる昭和的文化とパワハラ気質のサイン

若者は、求人票の「週休2日」や「平均残業時間」より先に、昭和感とパワハラ気質をチェックしています。特に警戒されるのは次のようなサインです。

  • SNSに怒鳴っている動画や乱暴な言葉が写り込んでいる

  • 会社紹介で「根性」「気合」「俺についてこい」が連発される

  • 役職者だけスーツで若手は作業着のまま、明らかな上下関係の写真

  • 連絡手段が電話だけで、LINEやチャットツールの話が一切出ない

これらは「残業時間」よりも早く、職場の人間関係やコミュニケーションのクセを伝えてしまいます。若手は「自分のスマホに深夜コールが鳴り続ける生活かどうか」を、連絡手段の説明から敏感に読み取っています。

土木作業員の末路や職人を辞めたい人の本音から“地雷会社”を見抜く

ネット上には「土木作業員の末路」「職人を辞めたい」といった体験談が山ほどあります。そこから見えてくる“地雷会社”のパターンは、次のようなものです。

  • 工期が常にギリギリで、休みより工事優先が当たり前

  • 現場管理者が足りず、若手に安全管理と作業を丸投げ

  • 手当や残業代の説明が曖昧で、「そのうち払う」が口癖

  • キャリアパスがなく、何年いても「とりあえず手元のまま」

一方で、同じ体験談の中でも「きついけれど続けて良かった」と語る人は、次のポイントを挙げることが多くあります。

  • 施工管理や資格取得へのステップが明確に用意されていた

  • ベテランが怒鳴るのではなく、手順や段取りを言葉で教えてくれた

  • 忙しい時期と休ませる時期のメリハリがあった

若手が本気で見ているのは、「きつさの有無」ではなく「きつさの先に何があるか」です。土木作業員として入ったあと、施工管理や別の技術職にキャリアチェンジできるかどうか。その筋道を、採用ページやSNSでどこまで描けているかが、地雷認定とギリギリ許容の分かれ目になっています。

若者離れを加速させる建設会社の採用や発信の失敗集「こうして応募がゼロになった」

若手から見ると、採用でコケている建設会社は、現場の段取りミスと同じで「見える化」と「段取り」が抜け落ちています。求人票だけ盛り盛り、ネットは空白、口コミは放置、SNSはキラキラ演出。この三拍子がそろうと、採用はほぼ事故現場レベルになります。

私の視点で言いますと、地方の建設会社や専門工事業を支援していると、次の3パターンが応募ゼロの定番コースになっています。

求人票だけは立派でもネット情報が空白な会社に若手が遠ざかるワケ

若者は応募前に、必ずスマホで「会社の素」を探します。ところが現場では、次のようなギャップが頻発しています。

  • 求人票

    → 給与も週休もそれなり、写真もきれい

  • ネット検索

    → 公式サイト古い、Googleマップは事務所の外観だけ、SNSなし

この瞬間、若手の頭には「情報が出てこない会社=何か隠している」という赤信号が灯ります。特に建設業界はパワハラや長時間労働のイメージが濃いので、ネット空白はそれだけでマイナス評価です。

応募前辞退が起きやすいパターンを整理すると、こうなります。

項目 若手が見るポイント 空白な場合の解釈
ホームページ 現場写真・社員の顔・事業内容 雰囲気が分からない=怖い
Googleマップ 口コミ・写真・所在地 口コミ0=人気も信頼も薄い
SNS 現場の空気・社内イベント 時代遅れ・発信する余裕なし

求人票だけ整えても、「労働環境」も「人材」を大事にしている雰囲気がネット上に見えなければ、若年層はそっとブラウザを閉じてしまいます。

ホワイト企業を目指しても「終わってる会社」に映るGoogleマップや口コミの罠

実際には週休や残業を改善しているのに、Googleマップの口コミが足を引っ張るケースもよくあります。

  • 元従業員の「パワハラがひどい」「残業だらけ」といった投稿が数件

  • 協力会社からの「支払いが遅い」「態度が悪い」という怒りの声

  • 事務所前の写真が散らかっていて、ガラの悪い印象になっている

経営者は「昔の話だし、今は改善している」と思っていても、応募前の若手はその口コミしか知りません。しかも、ハローワークや求人媒体では改善後の労働環境をアピールしているのに、地図と口コミは過去のまま。この「言っていること」と「出てくる情報」がズレている状態が、最も信頼を削ります。

対策としては、次を最低限そろえたいところです。

  • 最新の現場写真と社員の顔写真を追加する

  • 近年入社した若手や協力会社からのポジティブな声を集める

  • 清掃された外観写真を撮り直し、「雑な会社」のイメージを上書きする

口コミは完全にコントロールできませんが、「今の姿」をきちんと発信することで、少なくとも一方的な悪評だけが残る状態からは脱出できます。

現場のきつさを隠しすぎる“キラキラ投稿”が不信感を生む逆効果ケース

最近増えているのが、「若者向けにオシャレな動画を作ってみたものの、逆に信用を失う」パターンです。

  • 炎天下の舗装工事なのに、汗ひとつかいていないPR動画

  • 夜間工事や工程が詰まった時期の話は一切出てこないSNS投稿

  • 「アットホーム」「楽しくワイワイ」だけを連呼する採用サイト

若手は、ネット掲示板や知恵袋で「実際は地獄だった」という声を見慣れています。そこに、現場のしんどさを一切出さないキラキラ発信だけが並ぶと、「これは盛っているな」「隠していることがある」と読まれます。

中小企業支援の現場では、次のような修正で応募の質が変わったケースが目立ちます。

  • 「夏場は正直きつい」「雨の日は工程がずれて大変」といった現実も書く

  • そのうえで「でも工期を守った時の達成感」「インフラを支える誇り」もセットで伝える

  • 1日のスケジュールと平均残業時間を、数字で具体的に公開する

ポイントは、マイナスも含めて先に開示し、それを会社としてどう支えているかまで見せることです。厳しい現場であっても、「ここは嘘をつかない会社だ」と感じてもらえれば、離職リスクの高い人はそもそも応募してこなくなり、定着しやすい若手だけが集まりやすくなります。

建設業界全体のイメージが厳しい今こそ、「求人票」「口コミ」「SNS」の三つを揃えて、現場のリアルを設計し直すことが、人手不足を乗り切る一番の近道になっています。

それでも若手が集まる建設会社がやっていることは?現場とデジタルをつなぐ実践ワザ

建設業界はしんどい、パワハラが怖い、未来がない。そんな空気が漂う中でも、地方の中小企業で若手の応募が途切れない会社があります。違いは「中身+見せ方」を両輪で回しているかどうかです。

私の視点で言いますと、今の若者はハローワークの求人票より、スマホでの情報を何倍も細かく見ています。労働環境を整えるだけでは足りず、それをどう伝えるかが採用の勝負所になっています。

一日の流れや残業状況を数字や写真で見せる現実×希望の絶妙バランス

若者は「しんどいのは覚悟するから、嘘だけはつかないでほしい」と考えています。そこで効いてくるのが、一日の流れと残業時間を、数字と写真で見せる工夫です。

例えば、応募前に以下のような情報を自社サイトや採用ページにまとめておくと、応募前辞退が目に見えて減ります。

  • 現場監督・職人それぞれの1日のタイムスケジュール

  • 月ごとの平均残業時間と、繁忙期・閑散期の違い

  • 週休や有給取得の実績(人数と日数)

  • 実際の現場写真(汚れもきつさも含めたリアル)

項目 悪い例「応募が来ない会社」 良い例「応募が増えた会社」
勤務時間の表示 8:00〜17:00のみ 8:00〜17:00(平均残業20時間/月を明記)
1日の流れ 記載なし 時系列で具体的に記載
休み 週休2日制とだけ記載 日曜+隔週土曜、年間休日数、取得実績も記載
写真 完工写真だけ 作業中・休憩中・ミーティング風景も掲載

数字だけ並べると「また盛っているのでは」と疑われます。そこに現場の写真を添えることで、「大変そうだけど、人間関係は良さそう」「このくらいの残業なら現実的」と、現実と希望のバランスをイメージしてもらえるようになります。

現場監督や職人のリアルボイスを動画やSNS発信で届ける創意工夫

建設業は言葉だけだと、どうしても「ガラが悪い」「怖そう」というイメージに引っ張られます。その壁を崩している会社は、短い動画とSNSをうまく使っています。

ポイントは、キラキラ動画ではなく、リアル7割+やりがい3割くらいの温度感にすることです。

  • 朝礼での安全確認や段取りを30秒で撮影

  • 雨の日の待機時間に、先輩と雑談している様子

  • 工事が終わった瞬間の「やっと終わったな」という本音コメント

  • 給料や休暇の話を、若手とベテランがざっくばらんに語るインタビュー

こうした投稿をInstagramやTikTok、YouTubeショートでコツコツ発信している会社は、「きついのは分かったうえで、それでもここなら働けそう」と感じる若者からの応募が増える傾向があります。逆に、きつさを隠したキラキラ発信だけにすると、「実態を隠している会社」とみなされ、応募の質が一気に落ちます。

Googleマップやホームページで“ガラの悪い現場”イメージを書き換える方法

若者は応募前に、ほぼ確実に会社名を検索しています。その時、最初に目に入るのがホームページとGoogleマップです。ここが古くて暗いままだと、「昭和感が強そう」「パワハラ当たり前なのでは」と思われがちです。

まず押さえたいのは、次の3点です。

  • 会社外観や事務所内、会議室の写真をGoogleマップに登録する

  • ホームページで、社員紹介と現場写真をセットで掲載する

  • 過去のネガティブ口コミがある場合は、誠実な返信と改善内容を明記する

チェック項目 状態 若者からの見え方
Googleマップの写真 古い外観1枚だけ 暗くて近寄りがたい会社
社員紹介ページ 代表挨拶のみ トップダウンで話を聞いてもらえなさそう
口コミへの返信 放置 指摘された問題が続いていそう
施工実績ページ 完成写真のみ 現場の雰囲気が分からず不安
SNSリンク なし 若者との接点を作る気がない

中小の建設会社でも、ここを整えた途端、「ネットで雰囲気を見て安心したので応募しました」という声が増えます。労働環境の改革と同じくらい、「どんな人が、どんな現場で働いているか」を外に見せることが、これからの人材確保では欠かせません。

現場で汗をかいている日常を、そのままデジタルに載せる。この一歩が、若者から選ばれる会社への分かれ道になっています。

中小建設業が今から始めたい採用DXや情報発信チェックリスト

採用は「根性論の現場」から「情報戦の現場」に変わりつつあります。求人票だけ整えて待っている会社と、ネット上の見え方まで設計している会社では、同じ労働環境でも応募数と定着率がまるで違います。

労働環境や社風を棚卸しできるセルフチェックポイント集

まず「今のまま外に出したら、若者にどう見えるか」を棚卸しします。私の視点で言いますと、ここをサボるとどんなDXツールを入れても空振りしやすいです。

下記をA〜Cで自己評価してみてください。

  • A:若手に胸を張って見せられる

  • B:工夫すれば見せ方次第でプラスになる

  • C:今は見せないほうがいいレベル

  • 残業時間の実績(月別の平均)

  • 週休と有給取得日数

  • 現場の写真(服装・安全意識・笑顔の有無)

  • 上下関係のコミュニケーション(怒鳴り声・ラインの文面)

  • 若手社員の在籍年数と人数

  • 評価と昇給ルールの分かりやすさ

  • 施工実績の誇れるポイント(技術・地域貢献など)

C評価が多い項目は「改善してから発信」し、B評価は「工夫して見せ方を整える」ゾーンになります。

採用サイトやGoogleマップやInstagramで必ず入れたい情報は何か

若者はハローワークより先にスマホで会社を検索します。そこで何が見えるかで、応募前辞退が決まります。

主な発信チャネルごとに「最低限そろえたい情報」を整理します。

チャネル 必須情報 外せないポイント
採用サイト 1日の流れ、残業時間の目安、給与モデル 数字と写真をセットで出す
Googleマップ 会社外観、社内・現場写真、代表メッセージ 古い写真だけにしない
Instagram 現場の様子、休憩中の雰囲気、施工前後 キラキラだけでなく「しんどさ+達成感」

若者は次のような順番でチェックするケースが多いです。

  • 社名検索→地図と口コミを確認

  • 画像タブ→会社や現場の雰囲気を確認

  • SNS→最近の投稿で「今」の空気を確認

ここで情報が空白だったり、元社員のネガティブな口コミだけが目立ったりすると、「なんとなくやめておこう」と判断されやすくなります。

建設業における若者離れ当たり前を変える!3か月で動き出せるミニアクションプラン

一気に完璧を目指すより、「3か月でここまで」を決めて進めるほうが現実的です。

1か月目

  • 残業時間と休日日数を過去1年分集計

  • 現場の写真を撮りためる(安全帯・ヘルメット・表情を意識)

  • Googleマップのオーナー登録と情報更新

2か月目

  • 採用ページに「1日の流れ」「現場のスケジュール例」を追加

  • 残業の実績をレンジで公開(例:月平均20〜30時間)

  • 元請・協力会社との集合写真など「人間関係」が見える写真を選定

3か月目

  • 週1回ペースでInstagram投稿(現場のリアル+やりがいセット)

  • 若手社員インタビューを短文で掲載(動画なら30秒以内)

  • 口コミへの返信ルールを整備(丁寧・事実・改善の姿勢)

大切なのは、完璧なホワイト企業アピールではなく、「きつい所もあるが、それをどう減らそうとしているか」を見える形にすることです。そこまで見せられれば、ネットで語られる極端なイメージとは違う会社だと、若者の目にもちゃんと伝わります。

この記事を書いた理由

著者 – 小野義宏

ここ数年、地方の中小建設会社から「求人広告を増やしても応募が1件も来ない」という相談を受ける機会が増えました。2021年頃から関わった建設関連の支援先は30社前後ですが、共通していたのは、求人票より先にGoogleマップやSNSで「この会社はない」と判断されている現実でした。

ある土木会社では、現場写真よりも、星1つの口コミに書かれたパワハラ体験談が拡散され、1年間新卒応募ゼロに。私は当初、給与や休日条件の見直しばかりを提案し、発信面のテコ入れを後回しにしてしまいました。その結果、せっかく労務改善に投資しても、「昭和のガラの悪い会社」というイメージが変わらず、採用は改善しませんでした。

自分の失敗をきっかけに、現場環境の改善と、若者目線での発信設計をセットで変える支援に切り替えたところ、半年で「応募ゼロ」から毎月2〜3名の問い合わせが来る会社が複数出てきました。本記事では、その過程で見えてきた「若者離れは当たり前」という前提を覆した会社のリアルな打ち手を、できる限り具体的に共有したいと考えています。